2017年3月10日金曜日

CSS SQのバネを自作する

前回の続き。

輪ゴムで応急処置したはいいものの、
実際に使ってみると感触が軽すぎて楽しくない。

で、思いつきでググったらバネ自作できそうだったので早速実行。
作るのは"キックバネ"、"トーションバネ"、"ねじりバネ"などと呼ばれるバネ。

参考にしたのは下のサイトです。

FrostyDesign ねじりバネの巻き方
http://frostyorange.blog.shinobi.jp/Entry/20/

東海バネ
http://www.tokaibane.com/tech

材料はピアノ線です。太さは純正と同じ2mm。
通販なら¥1000弱で買えます。

シフター内のバネ先端をひっかける部分が2mmなので
これ以上太いものだと組み付きません。

バネを自作するなんて初めての経験ですし
何度も作り直すことを想定して長さ500mmを用意。
これなら1本で2個のバネを作れます。
木板は適当な廃材から拝借。
治具は参考サイトから以下2点を変更しました。
・巻き付ける軸近くに材料固定の木ねじを1本追加。
 →巻き付け後、腕がまっすぐ仕上がる。
・巻き付ける軸をボルトにする。
 →ナットを追加して上下にズレないよう固定できる。

ボルトはM8を使うと内径がピッタリの大きさに仕上がります。

巻いてる途中、板が折れた。
この状態でとりあえず巻く作業は終了。15分ほどで巻き終わります。
あとは純正と同じような形になるよう腕を曲げていくだけ…が大仕事!
ニッパーだけで曲げるのは骨が折れる。

U字のまま使うと、バネを広げる方向で使うことになり
これはキックバネの使用方法として正しくないみたいです。

難しい点は腕の長さの許容誤差が±1mm程度しかないことです。
長すぎても短すぎても上手く組み付きません。

太さ2mmだとニッパーで切って調整するのも難しいので
0.5~1mmほど長く作っておいて、ヤスリで調整しました。
最終的には5回作り直しました。
純正は3巻きですが、少し感触が軽かったので2巻きに。

純正よりもほんの少し重くなった気がします。
満足満足。

2017年3月2日木曜日

CSS SQのシーケンシャルが壊れた時の対処法

Fanatec Clubsport Shifter SQが壊れました。
シーケンシャルモード時にレバーが元の位置に戻らない状態。
(Hパターンモードは問題なし)

早速分解して確認すると、中でキックバネが折れていました。
応急処置として、どこにでもある輪ゴムで対処することに成功。

以下修理方法です。

※分解は自己責任でお願いします。

●用意するもの
・輪ゴム 4~10個。
・六角レンチ(4mm, 3mm, 2.5mm) 各1本ずつ。
・プラスドライバー 1本。
・大きめのマイナスドライバー 1本。
・グリス(なくても大丈夫ですが、使用を推奨)

●分解方法
①上面のボルト(3mmの六角レンチを使用)を4つ全て外します。
※注意点
これはFanatec製品全般に言えることなのですが
ほぼ全てのボルトにゆるみ止め接着剤が使用されており
ボルトを回す際、非常に大きな力が必要となります。
くれぐれも六角がなめないよう、注意してください。


②レバーを持ちシフター上部を取り外し(慎重に行うこと!)
  配線の根本のコネクタを引っこ抜きます。
  配線は短いため、引っ張らないよう注意が必要です。

③下面のボルト(2.5mmの六角レンチを使用)を4つ外します。
  このとき外すボルトは、一番外側の樹脂部品のものではなく
  その内側のボルトとなります(要下写真参照)。

④側面カバーを外します。
  これで下部の部品がむき出しになったハズです。


⑤写真のボルト(4mmと2.5mmの六角レンチを使用)を3つ外し、
  Hパターンのプレートを取り外します。
  写真奥に見える黒い線が折れたキックバネです。
 
⑥写真のボルト(2.5mmの六角レンチを使用)を外します。
  これでキックバネが取り出せるようになったハズです。
  また右側のプラスねじも両方外し、】←こんな形の部品も取り外します。
 
⑦先ほど外したプラスねじと、キックバネを止めていた部品を元に戻します。
  このねじに輪ゴムを引っかけることになるので
  高さに多少の余裕を持たせてください。


●輪ゴムの取り付け方
完成形は上写真の通りですが、輪ゴムの引っかけ方に少しコツが必要です。
輪ゴムは3重にして使用するので、指だけで頑張るのは無理ですw

詳しくは下動画をご参照ください。

https://www.youtube.com/watch?v=f1TdJLcdNYY&t=7s

なお作業後は下部・側面・上部をブロックのように重ねて
動作テストをしつつ、輪ゴムの数を調整してください。
(私はシフトアップ側3個、ダウン側2個で動作しました)

動作テストはボルトを仮止めしなくても大丈夫です。
手で押さえながら、レバーをガコガコ動かしてみてください。

問題なければ各部にグリスを塗り、バラした逆順に組みなおして完了です。

なお純正でベッタリくっついていたグリスの役割は
HとIの変換レバーをスムーズに動かすということと
キックバネが引っかかったりしないように、と推測できます。

なので最悪塗ってなくても動作には問題ありません。
各部が摩耗したりして、寿命は縮みそうですが。


●補足
今回壊れてしまったキックバネは、Hシフト時に
一切の負荷がかからない仕組みになっています。
なので不必要なときはHシフトモードにしておくことをお勧めします。

一応使えるようになったとは言え、
気持ち悪いくらい感触が軽いので、まだまだ修理は終わりません。
次回に続く... →次回


-おまけ-
注意を怠ってボルトがなめるとどうなるか。写真左上に注目。
→フライスでボルトごと削り取りました(これが一番大変だった)